カットはもちろん、プロダクトやスパにカフェ、そして自然電力の勉強会にポップアップなど、TWIGGY.を全方位的にリアルで体験する日々をエッセイでお届け。読めばサロンのさまざまな“引き出し”を疑似体験できるかも? 4回目はTWIGGY.メソッド「髪は遊ぶもの、頭皮は守るもの」の“頭皮”の健康を担う重要項目、ヘッドスパを紹介。

「王道に最新…ヘッドスパ、
10年、20年先の髪を育てる」vol.1

20年近く前のことだったと思う。とある女性が雑誌での取材で「加齢によって髪が少なくなるのは女性も一緒。だから今から頭皮のケアしている」と語っていた。当時の私は「へぇー、女性も薄毛ケアかぁ」とその美意識の高さにちょっと驚きながらも、その日より「オンナも頭皮」はしっかりと刻印された。

TWIGGY.のヘッドスパは、ビルの2階にスペースがある。弁柄色が印象的な部屋にフルフラットになるチェアが2台。その間はカーテンで区切られ、スパリストによるオールハンドの施術が受けられる。

現在、ここにカットをお願いするタイミングで定期的に予約を入れている。「オンナも頭皮」が刷り込まれて久しいこともあり、先手必勝とばかりに10年ほど前からお世話になっているのだ。

長らく担当してくれているスパリスト・木村さんのメモリーフォルダには、私の頭皮の状況が保存されているようで、「今日はそんなに乾燥していませんね」とか「自律神経の反射区が固くなっている」とその日の状態と前回前々回からの変化も教えてくれるので、とても心強い。これはすべてにいえることだと思うが、常連になるよさって経年変化を伝えてくれることである。通っているからこそ把握してくれる好みやクセ、傾向などが本人に自覚症状のないところまで及んでいる。施術はオールハンドによるマッサージで、リフレクソロジーもセットにすることができる。頭と足。たくさんのツボがある双方をしっかりとほぐしてくれるのだ。

終了後、アロマオイルとマッサージにより体が副交感神経に覆われている中、次におこなうカットのために着替える自分は現実と非現実のあわいをさまよっているようで、なんともいえない気持ちよさである。木村さんはカットのためにガウンを羽織り椅子に座る私に「ありがとうございました」と挨拶をし、明るい照明のもとで最終頭皮チェックをしてくれる。両手で頭を掴み、すべての指を上下に動かし「うん、ずいぶん柔らかくなりましたね」とか「頭皮の赤みもなくなりましたね」など言って微笑み去っていくのだ。

手当て、という言葉があるがまさに手当てを施され良好なコンディションとなった頭は、“次のカットはあなたの番ですよ”の合図となる、松浦美穂さんのワゴンの登場を待つのである。

長年頭の手当て=ヘッドスパを受けていたのだが、過日聞き捨てならない言葉をきいた。
「うちのヘッドスパのハンドとメディチャーライトは…」

メディチャーライト?

初耳である。一体それはなんぞや?と尋ねてみると、どうやら医療機械を使用する、一昨年スタートした施術であるらしい。
ニューカマーも試してみたいと、次回はぜひそれでお願いすることにした。そのときを待つこと数ヶ月…。通されたのはいつもの弁柄色の壁の部屋ではなく、巨大な写真が飾られた白壁の個室だった。さて、そこではどんな施術が待っているのか…。次回はTWIGGY.スパのもうひとつのメニュー。メディチャーライトの初体験記をお届けしようと思う。

writer

田中敏惠(Toshie Tanaka)

ジャーナリストの経験を活かし、エディトリアルディレクションやプロデュースを請け負う株式会社キミテラスを立ち上げる。TWIGGY.には西麻布のサロンから通い始め20年近くとなる。ライフワークでもあるブータン王国との架け橋の一環として、本年よりClean Bhutanの日本エージェントに。
kkimiterasu.net

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